- 2020年2月13日
パーキンソン病の筋固縮,どう対応すればよい?
東海アドバンスコースの
受講生さんより・・・
パーキンソン病の
筋固縮による可動域制限について
質問が来ています(‘◇’)ゞ
【質問】
パーキンソン病の方で,
寝たきりで意思疎通ができず
筋固縮が強いため両下肢が屈曲できない方がいらっしゃいます。
筋膜と循環系の治療を行っていますが
なかなか改善しません。
頭蓋の治療も必要ですか?
何かいい方法はありますますか?
はい,それでは
パーキンソン病について
お話しますね.
固縮は2種類があります。
鉛管様固縮は、
肘・膝・手首などの関節に
持続的なこわばりや抵抗を感じる症状です。
一方,
パーキンソン病で多いのは
歯車様固縮で,
関節運動において抵抗の有無が
場合によりまちまちであるのが特徴です。
パーキンソン病では
体をスムーズに動かせないことや
痛みを感じることから運動量が減ります。
そうすると,筋肉はますます硬くなるという悪循環が起こります。
パーキンソン病の
有病率は10 万人あたり100 ~ 150 人
今後さらに増加し,
認知症や老年期症候群を併発する
重複障害化が進むと考えられています.
病期の評価には
Hoehn&Yahの重症度ステージ分類
が用いられます.
最近はさらに細分化した
Modified Hoehn・Yahr重症度分類が
用いられることもあります.
パーキンソン病の治療は,
薬物療法+リハビリテーションが主流です.
しかし,
十分な治療法が確立していないため
指定難病になっています.
藤井翔悟事務所では
この疾患の治療を研究しています.
現段階ではまだ公表していませんが,
今後よいお知らせができる日が来ると
思います!
さて,
アドバンスコースを受講中の方にできる
寝たきりパーキンソン病患者さんに対する
下肢の伸展拘縮について…
質問者さんは
筋膜・内臓の治療を行っているとのこと.
しっかりアドバンスコースの内容を
使っていらっしゃいますね★
そして…
質問があったように頭蓋も
みてくださいね.
こちらではそれに加えまして
とっておきのテクニックをご紹介します!
患者さんの頭側に立ち,
ご自身の両母指を百会にあてて
掌で頭を包みます.
その状態から頭を圧迫してみてください.
こうすることで,
体の緊張が落ちていきますよ(*^-^*)
ただし,このテクニックは
水頭症や開頭術などされている方には
禁忌ですよ.
あとは
JPRのテクニックではありませんが,
寝たきりですので
24時間のポジショニングを
マネジメントすることは大切ですね.
【アクションプラン】
・頭蓋
百会&頭の圧迫
・ポジショニング
をいつもの治療に加えてみてはいかがでしょうか?
参考文献)
中 西 亮 二:
パーキンソン病の障害評価とリハビリテーション,
Japan Rehabil Med 2013 ; 50 : 658-670
医療研究チーム
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