- 2020年2月25日
ランニング時の中足骨の疼痛について
本日は
東海ベーシックコースの
受講生さんより
ランニングに関する
質問が来ていますので
回答しますね(‘◇’)ゞ
[質問]
50代女性
ワラーチというシューズを履いて
30km走ってから
左第三第四中足骨が
足底接地で痛いです。
1ヶ月経過
歩行では痛みを感じないが、
走ると若干の痛みがあります。
さらに、
つまずきそうになります。
どうしたらよいですか?
[回答]
【一般的事項】
ワラーチは、
メキシコ北西部のアメリカ州の
先住民族タラウマラ族が
履いているサンダルですね。
ワラーチはソールが薄く、
裸足感覚で走ることが出来る履物です。
しかし、
ソールが薄いため、
着地時の衝撃が
ダイレクトに足に伝わります。
一般的なランニングシューズは、
厚いアウトソールで
地面からの衝撃を吸収し、
足への衝撃を減らす役割があります。
しかし、
ワラーチは衝撃が直に足に伝わり、
裸足で走っているような感覚になります。
ランニングシューズを履く場合は、
シューズの機能性に頼ってしまいがちです。
しかし、
ワラーチは
足本来の機能を
フル稼働させることが出来ます。
しかし、
デメリットもあります。
ワラーチはソールが非常に薄く
フォアミットやミドルミット着地で
ふくらはぎの筋肉が張ってきますし、
中足骨に負担がかかり
疲労骨折を起こすリスクもあります。
中足骨疲労骨折は、
ランニングやジャンプ動作による
過度の体重負荷が、
長時間、
足部アーチに繰り返し加わることで
発生するスポーツ障害です。
【客観的データ】
中足骨疲労骨折について
▶症状
足背中央の疼痛、熱感、腫張
レントゲンで骨折による仮骨形成
骨硬化像が
認められる場合が典型例です。
しかし、
発症直後は
異常を認めない場合があり、
症状が続く場合は2~3週間後に
再検査になります。
レントゲン断層撮影、
骨シンチグラム、
MRIなども有用です。
▶好発部位
第3中足骨骨幹部が半数をしめ
以下第2、第4の順です。
第5中足骨発生例は
ジョーンズ骨折と言われ、
サッカー・フットサルで多く発生し、
比較的難治性です。
【現代医学で対応できないもの】
発生直後は
レントゲンで異常が確認できません。
治療は
4週間の安静になります。
【現代医学で対応できないもので,
JPRの強みで対応できること】
フォアフット走法によって
酷使された腓腹筋や殿筋に
対するリリースは有効です。
また、外側荷重であれば
ラテラルラインに対しても
同様です。
【考察】
受傷より4週経っているので
足の痛みが
中足骨の疲労骨折なので
あれば、
痛みが軽減してくる
時期です。
この方にとって
問題なのは、
ワラーチを履くことによる
デメリットを知っていたか?
という所です。
また、ご自身の
体の使い方についても
理解されていますでしょうか?
アフリカ系のトップ選手がする
フォアフット走法では
骨盤の前傾や
直立時に踵が浮くような特性が
必要と言われています。
日本人の骨盤は
前傾が起きにくくなっています。
アフリカ人と日本人の殿筋の
つき方が全然違うのは
ご存じではないでしょうか?
アフリカ系トップ選手と
日本人の50代の選手が
同じ走り方をすれば
体に負担がかかるのは
明白です。
ですから、
この方に必要な走り方や
道具の提案をすることが
再発予防には
必要ではないでしょうか?
トレーニングの再開に関しては
急に走るのではなく、
ゆっくり歩くところから
慣らしていくように
伝えて下さいね★
筋・筋膜に関しては
殿筋も見てみて下さい。
また、
体幹や上肢もみてみると
よいと思いますよ。
【アクションプラン】
①ワラーチの使い方および
身体特性の理解を促す
②歩行からトレーニングを再開
ウルトラマラソン
完走できるといいですね
!(^^)!
医療研究チーム
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