- 2017年1月24日
「魔女一撃」ギックリ腰の特効薬
ギックリ腰を治すために最も効率的なアプローチ方法
From 藤井翔悟
京都の自宅から、、、
今日も疼痛治療のヒントとアイデアを理学療法士のあなた、もしくは柔道整復師のあなたにお届けしようと思います。
あなたに朗報があります。「魔女の一撃」と呼ばれるギックリ腰にも、実は治し方があります。けれども、ほとんどの治療の先生、理学療法士にしても柔道整復師にしてもギックリ腰の治し方を知らないんですね。ほとんどの患者さんはどう思っているのかと言ったら、やっぱり腰が痛くなったら一番最初に整形外科に行くんです。しかも立てないくらい痛くなるんだから、救急車に乗って緊急搬送されて夜間でも病院に飛び込んでいく人もいるくらい、非常に激しい痛みを伴うのがギックリ腰なんです。
▼目次
養成校で教えてもらえないギックリ腰の治し方
このギックリ腰に対しては、正しい教育機関がないし、正しい治療の仕方ってほとんど出回っていません。僕自信も養成校で教えてもらえたかと言ったら、全く教えてもらったことないです。どうやって分かったのかと言ったら、それは死ぬほど苦労しました。患者さんの身体を触らせてもらいながら、自分で試行錯誤していって「筋膜の繋がり」というものを使いながら、ギックリ腰に対する最も効果の高いアプローチというものを自分の中で実現していったんですね。
ギックリ腰って急性腰痛などと言われているんですけど、まずそもそもそれは間違いで、ギックリ腰は「慢性腰痛」なんですね。なぜかというと、ギックリ腰というものは「筋疲労が蓄積したもの」だからなんですね。
閾値を越えたら痛みが出る
どういった風に蓄積するのかというと、非常に簡単で、ある一定の閾値を越えたら痛みが出るんですね、人間の身体って。基本的にはこの考え方でアプローチしていただければ大丈夫です。よく聞いてもらうと分かるんですが、問診していると、なぜ腰が痛くなったのか?という前後で「寝ずに働く」、「ハードワークだった」、「部署が異動になって新しい環境になった」など、筋が疲労するような場面が問診で聞き取れたのであれば、ほぼほぼ間違いなく「筋疲労から来るギックリ腰である」と鑑別出来るんですね。
これの鑑別方法は、基本的な疼痛誘発動作を行ってください。普通の筋疲労が蓄積して痛みがMAXに出ている人というのは、疼痛誘発動作をやっていただければその場である程度、可動域が改善します。
注意!ギックリ腰に似て非なる症状
ここで注意点をひとつ。それはヘルニアや脊柱管狭窄症の神経原性の急性増悪症状で、ギックリ腰に似ているような症状があるのです。この場合は筋膜リリースなど言っていても患者さんを増悪させてしまうので、速やかに整形外科の先生に紹介してください。
触れてはいけない神経原性
神経原性の患者さんは疼痛誘発動作をやっても何も変わらず、触れば触るほど増悪します。なおかつ、筋を触診した時に独特の嫌な感じがします。これは僕の感覚の中にあるので文章表現はしにくいんですが、「痛がっている割に筋肉が硬くない」感じがするんですね。そういったことを直感的に感じたのであれば、触らないことですね。始めチョロチョロ中パッパというコメの炊き方がありますが、勢いで行ってしまうと独立開業初期の僕みたいに痛い思いをするので、それはぜひ避けていただいたほうがいいと思います。
全身の筋疲労
ギックリ腰の筋疲労なんですけれども、ポイントは一箇所の筋疲労でなくて全身なんですね。全身の筋疲労です。この全身というのがすごくポイントで、「ギックリ腰を治すためにどういった風にアプローチすればいいんですか?」ってよく聞かれるんですけれども、ギックリ腰の人ってどこから痛みが来るかと言ったら、肩甲帯、首の周り、腹部の筋肉や臀部、下肢など、全部の箇所が筋肉の硬結がMAXに高まっている状態なんです。どこか一部だけ誘発動作にかけたところで何も変わらないんですね。
単関節だけの疼痛誘発動作
例えば前屈した時に痛いのであれば、臀筋を押さえながら疼痛誘発動作にかけても「あまり変わらないんです」って言われるんですよ。これは当然で、臀筋以外に肩甲帯、首、腹部、下肢もまだ原因として残っているからなんですね。
ということは、ギックリ腰の治療っていきなり複合動作から攻めてはダメです。複合動作とはどういう意味なのかと言ったら、立位で体幹の前屈って、頚部も腹部も股関節も足関節も動いているわけなんですね。
そうではなくて、単関節だけの運動に変えて疼痛誘発動作をやっていくっていうのがヒントです。ギックリ腰を治すためのヒントです。つまり、複合動作のアプローチではなく、単関節だけの疼痛誘発動作をかけていっていただきたいんですね。
まとめ
一番最初にやっていただきたいのは、例えば臀筋。この臀筋もですね、どちらか安静になる「側臥位」、一側下肢の股関節の屈曲で診てください。臀筋の疼痛誘発動作を、一側下肢の股関節の屈曲で診てください。それで、ひとつずつ動作を分解していって、評価していくっていうのがギックリ腰を治すために最も効率的なアプローチ方法になっています。
ぜひとも臀筋を使って、この記事を見た後すぐにやっていただきたいと思っております。僕はこのやり方でいつも結果を出していますし、うちの受講生たちもこのやり方を自分の軸にして治療をやっていますから、ぜひともあなたもやってみてください。きっといい結果が出ると思います。
ご質問はこちらまで
japan.painrehabilitation@gmail.com
ー藤井翔悟
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著者

日本疼痛リハビリテーション協会 代表
腰をはじめとした身体の痛みに対して、これまでに類を見ない施術方 法を考案、それを学び実践している医療従事者は世界中で10万人を 超える。学会発表や研究にも意欲的に取り組み、その手技は改善率 の高さから業界に旋風を起こしている。芸能人やスポーツ選手からの 依頼が殺到し、その確かな結果が評判を呼んでいる。また自身が主 催するサミットには800人以上の医師や医療従事者が参加。アメリカ、 スイス、カナダからも受講生が来日するほどである。ボランティア活動にも意欲的に取り組んでおり、医療が浸透していない地域に出向き、 医師や医療機関と連携して高品質な施術を無償で提供している。海 外でも普及活動を行い、その活動が評価されオランダ政治家との対 談やアメリカの医師から推薦文をもらうほどである。日本で最も有名 な治療家であり実力者。
書籍:痛みが消える魔法の腰痛学 PHP研究所
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