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  • 2020年6月30日

肩峰下インピンジメント症候群に対する治療法

 

 

突然ですが・・・

 

皆さんは、”肩峰下インピンジメント症候群”
ご存知ですか!?

 

この疾患について
初めて聞いた方もいると思います。

 

あなたがもし、
セラピストであれば
遭遇しやすい疾患の一つです。

 

正しい知識を持って
治療を行うことをすれば
必ず改善する疾患なので

 

しっかり勉強していきましょう!

 

そもそも
インピンジメント症候群とは?

 

”インピンジメント”と聞いても
イメージしにくい方がいると思います。

 

インピンジメント(Impingement)は、
日本語に訳すと”衝突”、”突き当たる”という
意味になります。

 

今回はメジャーな疾患として
”肩峰下インピンジメント症候群”を
お伝えします。

 

ですが、インピンジメント症候群に関しては、
肩だけでなく股関節や足関節など
関節の至る所でインピンジメントが生じるので
覚えておいて損はないです。

 

では、どんな疾患なのでしょうか?

 

肩峰下インピンジメント症候群とは?

 

肩峰下インピンジメント症候群とは、
肩挙上時に上腕骨骨頭の大結節が烏口肩峰アーチを
通過する際、腱板が肩峰下と衝突し、
疼痛を引き起こす疾患です。

 

もう少し噛み砕くと

 

本来なら、肩関節に入り込まないといけない上腕骨が
何かしらの影響で肩峰下へ衝突している状態です。

 

※ インピンジメント症候群は、多くは腱板機能不全や
腱板不全断裂、腱板完全断裂などによって引き起こされるため、
治療に際しては病因を正確に評価する必要があります。

 

では、なぜそのようなことが生じるのか?

 

これを学ぶ上では

肩関節の機能解剖を理解すると
イメージがつきやすいです。

 

一緒に学んでいきましょう!

 

肩関節の機能解剖について

 

一般的には、”肩関節”と呼ばれていますが、
実は、複数の関節を持ち合わせた
複合関節だと理解した方がいいです。

 

なぜかと言うと、それぞれの関節を持ち合わせて
肩関節の機能が初めて成り立つからです。

 

例えば、鎖骨や肩甲骨、肋骨など
肩関節を構成する骨性の要素が多く存在します。

 

これらを踏まえて考えることがまずは
肩甲下インピンジメントを理解する上で
大切なポイントです。

 

さらに肩関節には、
”解剖学的関節””機能学的関節”があります。

 

この二つを知ることで
肩峰下インピンジメント症候群の
病態がわかります。

 

では、早速見ていきましょう!

 

肩関節の
解剖学的関節とは?

 

肩関節の解剖学的関節は、
凹凸の関節構造を形成する滑膜性の関節であり、
肩甲上腕関節、肩鎖関節、胸鎖関節によって構成されています。

 

いわゆる肩関節の中心となる関節です。

 

主に、関節内での「滑り」
「転がり」「回旋」によって動くものを示します。

 

この関節は、
肩関節の土台となる関節であるため
それぞれの機能を理解することも大切です。

 

肩甲上腕関節についてお話しすると、

 

肩甲上腕関節における安定性は、
関節包・関節上腕靭帯、関節唇などの
静的安定化機構と、腱板、上腕二頭筋長頭腱による
動的安定化機構に依存しています。

 

中でも各運動の限界可動域においては、
関節包・関節上腕靭帯が緊張することで
骨頭の求心力を高めつつ関節を安定化していると言われています。

 

一方で、関節包・関節上腕靭帯に局所的な拘縮が生じると、
限界可動域に達する前にこれらが過度に緊張するため、
可動域制限と肩後方関節包・後下関節上腕靭帯の伸張性が低下した症例では、
屈曲時に骨頭の前上方変位が生じることで肩峰下接触圧が高まり、
インピンジメントに繋がると言われます。

 

つまり、解剖学的な関節が
滑らかに機能しないことにより
肩の痛みと繋がりやすいです。

 

では、機能学的な関節とは
一体なんなのでしょうか?

 

肩関節の
機能学的関節とは?

 

機能的な関節は、非滑膜性の関節であり
C-Cメカニズム、第2肩関節、肩甲胸郭関節によって
構成されています。

 

簡単に言うと解剖学的関節の補助を補う
関節です。

 

例えば、解剖学的な肩甲上腕関節の運動を
効率よく行うために骨頭を安定化させる機能や
滑らかに運動を行う補助をします。

 

特に、この第2肩関節が
肩峰下インピンジメント症候群を理解する上で
重要となります。

 

もう少し肩峰下インピンジメント症候群について
知っていきましょう!

 

肩峰下インピンジメント症候群の
病態

 

肩峰下インピンジメント症候群とは、
1972年にNeerによって提唱されました¹⁾。

 

その後、Matsenは、肩峰下インピンジメント症候群の原因は、
解剖学的破綻と機能的破綻から捉え、
後方関節包の拘縮が肩峰下インピンジメント症候群を
引き起こすことを示しています²⁾。

 

また、屍体肩を用いた研究では、
肩関節の後方関節包の柔軟性の低下が、
内旋可動域制限や上腕骨頭の情報に移動を誘発し、
結果としてインピンジメント症候群に関連することが知られています⁴⁾。

 

わかりやすくイメージするには、
肩関節の後方にテープを貼り付けたとします。

 

当然、後ろ側が伸びないため
肩が前に突き出す形になります。

 

これが肩峰下のインピンジメントでも生じていると
言われています。

 

これに関しては、
運動療法にて改善が期待できます。

 

実際は、どんな運動療法が
適しているのか?

 

大元の肩峰下の痛みの原因としては
肩の後方関節包と言いましたが、
実は、肩関節の後面筋群の影響も受けやすいです。

 

特に、筋・筋膜系の話で言いますと

 

ディープバック・アームライン(DBAL)といった
深層部の筋膜ライン上が短縮を引き起こしていることが
原因かと考えています。

 

では、症例を踏まえて
話してみます。

 

==============

 

30歳代男性。

 

仕事作業中に肩痛が生じ
明らかな誘因がなかったため、
約1ヶ月ほど経過を見ていました。

 

しかし、疼痛が改善するどころか
徐々に挙上も困難となったため、
受診をしたところ、腱板断裂と
診断を受けました。

 

しかし、ドロップアームテストは陰性であり
腱板断裂の症状は少なかったです。

 

セラピストが二つのテストを行うと・・・

 

Neerテストは陽性

 

※患者の後側方に立ち、一方の手で肩甲骨を保持し、
もう一方の手で上肢(回内位)を最大挙上させ、
大結節を肩峰前縁に圧迫させます。

 

挙上90°〜120°で疼痛が誘発されれば陽性です。

 

Hawkinsテストも陽性

 

肩90°前方挙上位、肘90°屈曲位で、
肩を内旋させ、大結節を烏口肩峰靭帯および烏口突起に圧迫させ、
疼痛が誘発されれば陽性になります。

 

両者ともの評価が陽性と判断され
医師からは肩峰下インピンジメント症候群の
可能性があると判断されました。

 

今回の症例に対しての治療は、
ディープバック・アームライン
(DBAL)を治療します。

 

DBALは、頭頸部から手部にかけて
深層の後面筋群を司るラインです。

 

主に、肩を安定させながら
リーチ運動に作用するなど、
上肢機能に特化しています。

 

肩を安定させる筋として
代表的なのは腱板筋(特に棘上筋)です。

 

腱板筋の4つの筋は、
眼筋が眼球を制御するのと同じように、
丸みのある上腕骨頭を制御しています。

 

この制御機能が要として作用し、
小指球までの運動を可能にしています。

 

また、肩峰下インピンジメント症候群の誘発因子として、
上肢挙上時における肩甲骨の上方回旋角度の現象が考えられます。

 

肩甲骨の上方回旋では、肩甲骨周囲筋の協調した活動が
重要であり、これらの筋活動に不均衡が生じると
上方回旋が阻害されると考えられます。

 

特に、菱形筋群や腱板筋群などの筋のリリースでは
肩甲骨を安定させる効果もあるため
オススメです。

 

DBALの治療を継続して行うと
症例の肩痛は軽減し、
肩挙上の制限が減っています。

 

==============

 

最後に

 

肩峰下インピンジメント症候群を
理解する上では、今回の内容を
最低限理解すれば治療は行えます。

 

しかし、肩関節の機能は非常に複雑でも
あるため、細かく触診できる技術は
必ず習得する必要があります。

 

分からなければ
いつでもお伝えできるので
ぜひ、セミナースタッフや事務にまで
お聞きください。

 

ー医療研究チーム

 

参考文献

1)Neer CS 2nd:Anterior acromioplasty for the chronic impingement syndorome in the shoulder : a preliminary report . J Bone Joint Surg AM . 54-A (1) :41-50,1972.
2)Matsen FA, et al:Subacromial impingement.The Shoulder, 623-646,WB Saunders,1990.
3)Delgado Gil JA , et al:Effects of mobilization with movement on pain and range of motion in patients with unilateral shoulder impingement syndrome : a randomized controlled trial . J Manipulative Physiol Ther . 2015;38(4):245-52.
4)Grossman MG , et al :a possible etiology of superior labrum anterior to posterior lesions . J Bone Joint Surg Am . 2005 ; 87 (4) :824-31.
5)石島孝樹,他:肩峰下インピンジメント徴候陽性の腱板断裂患者を対象とした肩甲骨周囲筋の筋電図解析,理学療法学49,2013.
6)赤羽根良和,他:夜間痛を合併した肩関節周囲炎の臨床的特徴,理学療法学,第44巻第2号,109-114,2017.

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