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  • 2020年5月31日

脊椎分離症に対する治療の考え方

 

 

いつもお世話になっております。
医療研究チームです。

 

今回は、スポーツ選手でよく聞かれる
”脊椎分離症”についてお話しします。

 

実は、私も中学時代に罹患し、
極度の慢性腰痛でしたが徒手的な治療を
行っただけで軽快しました。

 

近年ますますスポーツを楽しむ人が
増えてきました。

 

その反面、怪我に苦しむ方も
多くなったのが現状です。

 

今回の”脊椎分離症”は、
あなたの近くで悩んでいる人も
多い疾患だと思います。

 

今回の記事はこれからの
治療に役立つと思いますので
ぜひ、参考にしてみて下さい。

そもそも
脊椎分離症とは?

 

脊椎は、簡単に言うと”脊髄神経を保護”
するために存在しています。

 

その脊椎は、本体である”椎体”と、
後ろ側の”椎弓”で構成されています。

 

この椎体と椎弓が疲労骨折を起こし、
分離してしまった状態を”脊椎分離症”
呼んでいます。

 

では、どうしてこの疾患に陥るのでしょうか?

 

脊椎分離症の原因とは?

 

発症原因の多くは、
成長期の”スポーツ活動”と言われています。

 

特に、下部腰椎椎弓の関節突起間部に
疲労骨折としてみられます。

 

そのため、望ましくない運動として
腰椎の伸展回旋運動だと言われています。

 

これは、関節突起間部に
応力が集中すると言われています。

 

また、発生頻度としては、

 

男性は人口の5〜7%、
女性は2〜4%とされています。

 

好発年齢は、14〜17歳が最も多く、
スポーツをしている群としていない群では、
している群の方がおよそ8割を占めているデータがあります。

 

やはり、脊椎分離症=スポーツ障害
考えてもいいのではないかと思います。

 

脊椎分離症に
対する治療法

 

基本的には、保存的治療が中心だと言われています。

 

日常生活に伴う分離部や神経根への動的刺激を抑え、
腰痛や下肢痛の軽減を待つことが多いです。

 

他にも軟性コルセットの着用と
生活指導が基本の治療と言われています。

 

ですが、私たちセラピストが考えるべきは、
改善後も痛みが生じにくい身体作りです。

 

ある文献では、一日寝たきりでいると身体の
約1%の筋力低下が見られるデータがあります。

 

それを踏まえると、2週間で15%ほどの筋力が落ちると
単純に計算しても考えられます。

 

筋力が低下すると、本来機能するはずの筋肉が
萎縮や短縮を引き起こし、より運動の阻害や
怪我が生じやすい体に陥ります。

 

そうなると、腰痛の患者が減るどころか
増える一方になるため、適切なケアが必要です。

 

今回、話す適切なケアは、
分離した部分の治療ではなく
筋・筋膜の機能低下を促通するための治療です。

 

皆さんの臨床で何かお役に立てれば幸いです。

 

==================

 

症例は、20歳代男性です。

 

中学生時代から野球を続けており、
ある日突然、激しい腰痛へ襲われました。

 

医師に診断を受けると
”腰椎分離症”と言われました。

 

診断後は、安静と筋力トレーニングを中心に
行い、徐々に部活を復帰する形となりました。

 

その後は、大学卒業してからも腰痛は無かったですが、
ふと社会人野球をした際に再発しました。

 

レントゲンでは特に異常はないと言われ
近くの整体院で治療を受けることにしました。

 

すると、簡単に治療効果が見られ
すぐに痛みが解消しました。

 

まだ、腰をそらすときに
痛みはありますが以前よりも
楽に体を動かすことができます。

 

では、どんな評価と治療をしたのでしょうか?

 

====================

 

まず、脊椎すべり症は、
発症の早期に発見すれば保存療法で椎弓の分離部は
骨癒合し、治癒する可能性は高いとされています³⁾。

 

ですが、この保存期間中に、本来なら運動するはずの
運動方向が制限され、別の場所にストレスが生じてしまいます。

 

田中は、青少年のスポーツ選手では、急激な成長に伴い
股関節屈曲筋群の硬さが増強し、腰椎から
股関節にかけて伸展が制限される⁵⁾と話しています。

 

スポーツ動作では、低重心での構えから
体幹の伸展や回旋運動が見られ、
股関節運動が多く行われます。

 

特に、股関節前面筋である大腿直筋や大腿筋膜張筋が
柔軟性を低下していたという報告があります。

 

骨盤のコントロールをする股関節周囲筋の硬さにより
腰椎前弯を増強した条件で体幹の回旋運動が
加わることで、椎弓の関節突起間部にストレスが
集中し発症すると考えられます。

 

それらを踏まえて考えると

 

<脊椎分離症の診断ポイント>

 

① 運動中の瞬間的な腰痛
② 好発年齢(12〜17歳が90%以上)
③ 過度にスポーツをしている
④ 腰椎伸展時に腰痛
⑤ 男性に多い
⑥ 棘突起の圧痛
⑦ SLR陽性
⑧ 腰椎回旋時の疼痛
⑨ 股関節の運動(可動域)

 

などが診断をする上で有効だと思います。

 

本症例に対しては、大腰筋と大臀筋の治療を中心に行った結果
痛みの軽減に繋がりました。

 

今回は、脊椎分離症の多くで制限が見られる
”大臀筋”に対しての治療をお伝えします。

 

大臀筋治療テクニック

 

まずは、大臀筋の機能解剖からお伝えします。

 

大臀筋は、起始の違いにより
浅部繊維と深部繊維に分類される。

 

【浅部繊維】
起始:腸骨稜、上後腸骨棘、腰背腱膜、仙骨、尾骨
停止:腸脛靭帯

 

【深部繊維】
起始:腸骨外面で後臀筋線の後方、仙結節靭帯、中臀筋の筋膜
停止:大腿骨臀筋粗面

 

支配神経:下臀神経(L5〜S2)

 

大臀筋は、股関節の内転・外転軸を大きく上下に覆う筋肉であり、
機能上大きく上方繊維と下方繊維に別れます。

 

大臀筋は、ハムストリングスと協同して股関節伸展に作用し、
併せて股関節外旋にも関与します。

 

大臀筋は、歩行周期中の踵接地期に最もよく機能します。
これは、踵接地期に生じる骨盤・体幹の前方への屈曲力に
対抗するための筋活動です。

 

これらを踏まえて考えると、① 比較的筋組織が大きい
② 運動範囲が大きく共同筋として作用しやすい
③ 歩行初期に欠かせない筋肉であることがわかります。

 

では、治療について説明します。

 

目的は、骨盤の運動を柔軟にするために
大臀筋を治療すると思って下さい。

 

姿勢は、腹臥位が一番緩みやすいです。

 

触診場所は、深部繊維である中臀筋の筋膜
触ります。

 

その場所を押圧し、
中臀筋と大臀筋の筋間に沿って
揺らすように振動刺激を加えて下さい。

 

これに関しては、圧痛が消失すれば
治療完了です。

 

治療後は、骨盤の運動も改善しやすく
疼痛軽減につながるので
ぜひ、実施してみて下さい。

 

まとめ

 

① 脊椎分離症はスポーツ選手になりやすい

 

② 腰椎の伸展・回旋は行わない

 

③ 骨折を治療するのでなく、周りの筋組織を調整する

 

この3つのポイントを覚えて帰って下さい。

 

また、ここでは掲載していませんが、

 

脊椎分離症を考える上で
”腰椎すべり症”も併発しやすいことを
知っておいて下さい。

 

下のリンクに腰椎すべり症について
掲載しています。

 

脊椎の解剖学的特徴も掲載しているので
合わせて読んでみて下さい。

 

<腰椎すべり症の概論>

https://03auto.biz/clk/archives/yvhdlk.html

 

ー医療研究チーム

 

参考文献

 

1)吉田徹,他:成長期腰椎分離症の診断と治療. 日本腰痛会誌,9(1):15-22,2003.
2)入江直樹,他:脊椎動物の基本構造が5億年以上変わらなかった理由-遺伝子の使い回しによる進化的な多様化の制約-,東京大学,2017.
3)笠原俊明,他:脊椎分離の成因に関する力学的研究,災害医学,1975;18;953-956.
4)矢野楨二:脊椎・すべり症の成因に関して.整形外科MOOK,1984;33;15-28.
5)田中幸彦,他:成長期脊椎分離症の発生要因について,理学療法学,2004.

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